冬の養生

かぜの本当の原因

身体の方にも原因がある

冬にかぜがはやるのは、空気が乾燥し、ウイルスが活性化するだけが原因ではありません。本当は身体の方に要因があります。寒さや乾燥で身体の中の免疫の要である扁桃や腸の免疫組織(パイエル板)が障害を受けやすいからです。

「口呼吸」で万年かぜに

日本免疫病治療研究会会長の西原克成博士が指摘しているように、日本人は特に鼻より口で無意識のうちで息を吸い込む「口呼吸」の人が多く、そのことでノドの扁桃が障害を受けやすいということです。それは口呼吸では鼻呼吸と違って、冷たく乾燥した空気がノドを直撃するからです。
「口呼吸」によってノドの免疫組織ではバイ菌が共存するようになると、少しの疲れや寒気でノドが腫れ、万年かぜの様相を示します。さらに花粉症や喘息などのアレルギーやIgA腎症(ネフローゼ)、膠原病(免疫病)の原因となります。

かぜ予防のポイント

かぜ予防のポイントは、「ノド」と「お腹」です。

かぜ予防の工夫①ノドをいたわる

口で息をする人は、食事のときに口を閉じてよく噛むことが重要です。朝起きてノドが乾燥し、痛い人は口呼吸の可能性が高いです。寝る時にマスクで(鼻は塞がずに)口だけ塞ぐとよいでしょう。また、首にタオルを巻いて首を温めること、ノドが痛いときはよく休養をとることも、免疫力のアップから、かぜの予防につながります。

かぜ予防の工夫②お腹を温める

お腹をお中と記述するように、お腹は身体の中心です。腸にはノド以上の免疫組織があります。免疫組織は体温より温度が高いことと、休養によって活性化します。夏が暑いシーズンの冬はかぜが流行るといいます。お腹を温めて免疫力をアップしましょう。

●胃腸を温めるのは漢方の高麗人参が知られており、かぜの予防には大根などの温かい料理やネギ・ニンニク・ショウガなど(お腹から)体を温めるものが勧められています。最近は冬でもアイスなど食べますが、冷たいものを摂ったら温かいものを飲むなど、冷やさず温める工夫をしましょう。

●寝冷えでお腹が冷えるとかぜを引きやすいです。子供が暑くて布団を蹴った時も、お腹だけは毛布をかけてあげましょう。

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